2007年04月25日
三井農林と北のアルプ美術館のつながり
少し複雑な斜里の市街地であるが、この市街地のはずれに小さな美術館がある。 「北のアルプ美術館」は1992年6月に開館した私設の美術館である。展示する多くはここオホーツクにゆかりのある作家の作品であり、メインとなる展示は山の文芸誌「アルプ」に関連する、直筆原稿、原画が多い。この美術館の建物が、実は斜里町の発展の歴史と大きく関係のある「三井農林」の従業員寮だったのである。
三井農林は1911年(明治44)に斜里で事業を展開し、山林経営を経て、昭和の初めからは畜産や羊毛の生産、酪農や乳製品の生産を手がけるにまでに発展した。当時を知る人からは、年の瀬になると三井農林のバターやチーズを食べた記憶や、毛糸を紡いでいた話を聞くことができ、資料として残っているパッケージや、当時の農場風景は今残っていたならば、さぞかし人気が出たことと思われる。
昭和40年代まで事業は行われていたが、その後、三井農林が撤退し、残った従業員の寮を美術館として利用し、現在に至っている。美術館周りの敷地も整備され、初夏には白樺の林の緑が美しく、季節ごとに楽しめる環境が整えられている。
歴史が浅いといわれるオホーツク、斜里周辺にあって数少ない、古い建物を利用した施設として、これからも多くの人々に訪れてほしい場所である。また、文芸誌「アルプ」の残した精神は「自然との調和」であることから、単に文学や美術に収まらない、意識や精神をくみ取れる場所としても注目したい。(さ)
北のアルプ美術館
住所 斜里郡斜里町旭町11-2
0152-23-4000
URL: http://www.alp-museum.org/
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建物も庭もステキな美術館は四季の変化も楽しい

今も残る三井の迎賓館はその当時の名残をとどめる





