2010年06月14日
サクラマスが遡上する、さくらの滝
<豪快かつ華麗な姿のさくらの滝、この落差をサクラマスは飛び越えようとする>
清里町の新名所として近年多くの観光客が足を運ぶようになった場所が、斜里川上流にある「さくらの滝」だ。落差約4メートル、水量豊富な清流が川幅一杯に流れ落ちる滝は豪快かつ華麗な姿である。
さらに「さくらの滝」では6月上旬から8月にかけて、川を遡上してきたサクラマス(降海型のヤマメ)が滝を越えようと、激流の中で必死にジャンプする姿が見られる。子孫を残す産卵のために、少しでも上流に遡ろうとするサクラマスの姿は生命力に満ち溢れ、滝を訪れる人々から感嘆の声が上がるほど美しい。
今や清里町の風物詩ともいえるサクラマスの遡上が見られる「さくらの滝」。しかし、2002年に清里町商工会が全国に名前を募集するまで正式名称がなかった。
滝の名前は全国から寄せられた約2,000通の応募中から選考の結果、ようやく「さくらの滝」と決定されたのである。
「無記名で記入する投票用紙があり『さくらの滝』と書いて応募しました。あの滝にはサクラマスが遡上し、さらに近くにはエゾヤマザクラの木もある。他には青葉の滝、ピョンピョンの滝などの名前が候補に上がったようですが、ぼくはこの名前しかないと思いました。」
「さくらの滝」の命名の経緯を話してくれた石田富雄さんは、町内でユースホステルを経営し、アウトドアガイドしても活躍中である。1992年にユースホステルを開業したころから「さくらの滝」の存在を知っていて、宿泊客に隠れた名所として紹介していたそうだ。
「かつては釣り人などわずかな人しか知らない滝でしたが、名前が決まったことによって、多くの人が見に行くようになりました。たとえ観光客が増えても、清流の美しさ、サクラマスが自然に遡上できる環境は守っていきたいですね。」という石田さんからは「さくらの滝」の命名者の一人として、滝への深い愛着が感じられた。





