2007年07月18日
小清水原生花園の今
ようやく夏らしい雰囲気になったオホーツク・小清水町の小清水原生花園(北海道遺産)のリアルタイム情報です。小清水原生花園には、このところ本当にたくさんの方が見えています。小清水町に住む一人として、たくさんの方に来ていただき、本当にうれしく思います。
来られた方々が本当に小清水原生花園に満足していただいているかというとそうではない部分があります。上の2枚の写真を見ておわかりのように、「原生花園」といいつつも花の存在より草の存在の方が目立っている現状です。中にはたいしたことないなぁとがっかりされて帰られる方も少なくないようです。
もっとも、ここから一望できる光景は見事なもので、知床連山、日本百目山の秀峰斜里岳・海別岳、写真には写っていませんが、藻琴山など東オホーツクの醍醐味を一望できる場所にあります。その点では十分に満足いただけてけているとは思いますが・・・。
しかし、こういう現実もあります。観光バスで来られている方の場合、滞在時間がそれほど多くないのか、原生花園に入って割合近い展望台には上がられるものの、その先の原生花園の奥座敷にはあまり歩いて行かれる方が少ないという事実です。ここ1週間ぐらいの感覚で原生花園を訪ねている立場からすると、原生花園の花の素晴らしさを体験できる場所は、展望台から先の周遊路とそのはずれの場所なのです。そして、それらの場所は遠くからではわかりにく、実際に近くまで行ってみないとわからないということもあります。
そして、もう一つは花の見方です。ハマフウロのようにとても小さい花の場合は、かなり近寄って見てみないとその存在すら気づかない場合もあります。花に近づくことのできる場所も多いので、ぜひ花に近寄って、花そのものがもつ美しさや風の中で揺れ動く姿、そして花のニオイと原色的な色彩と太陽の恵みを受けた中で輝いている葉の美しさにも同時に関心を持っていただけるととてもうれしいです。
もちろん、昔はこの何倍もの花が咲き乱れていたという事実もあり、花の数が減っている。一つひとつの花の素晴らしさももっとすごかったという話はありますし、こうした観点からこの原生花園のありかたを見直し、維持管理するために今後どうするかについては検討し、実践していく必要性は十分にあると思います。そうした現実を直視していただき、今後の小清水原生花園のありかたについて、いろいろ関心を持っていただき、今後の保全に対するアイデアなども出していただければと思います。
そんなより発展的な方向で、現実の原生花園の花々を見ていただきたく、以下現在の花の状況をご紹介させていただきたいと思います。また今回はあえて花の名前は紹介しません。というのも花を見るということは花の名前を知ることだと思われている方が多いからです。もちろん花には名前があります。しかし、名前を知ること以上にその花そのものから感じることはもっとたくさんあるかと思うからです。率直なところから花を見て思ったことをご自身の体験と関連させて、自由に思い思いの感性を磨くことも大事だと思います。
僕は長いこと盲学校の教員をしてきました。目の不自由な生徒たちとこうした自然を学ぶ時は、目で見えないところを花のニオイをかんだり、花や葉や茎を触ってみることで得られる植物の接し方があることを教わりました。ある意味で花の名前などどうでも良いのです。そうした自然から得ることのできる感覚的な情報の中で、自然にふれる素晴らしさをまず感じ取ることが大事ではないかと思うわけです。





